家での生活に耐えられなくて「家出」を決意する人は多いと思います。
僕もその一人で、19歳のときと22歳のときに家出しました。
何をするにしてもお金はかかるものですが、もちろん家出にもお金は必要です。
そのことについて書きますが、あくまで「体験談」なので現実にそぐわない点はあるかと思います。
ちなみに僕は都内から都内に家出しました。
賃貸契約する場合
「アパートやマンションを借りて家出する」場合、不動産屋に行って仲介してもらう必要があります。
一人暮らしのアパート・マンションの相場は地域差が激しいですが、家賃は収入の三分の一程度に抑えた方が無難だと思います。
仮に家賃を5万円だとした場合、賃貸契約にかかる費用は……
①日割の前家賃 5円前後(半月~1ヶ月半)
②敷金 5万円(1ヶ月)
③礼金 5万円(1ヶ月)
④仲介手数料 5万円(1ヶ月)
➄鍵交換 1~3万円(特殊キーの場合高め)
⑥保険 1~2万円
計 約25万円前後
かなりおおざっぱな計算ですが、結構な額です。バックひとつ抱えて飛び出したので、引っ越し代はありません。
家出を計画する場合、まず貯蓄しましょう。
家族が口座を管理してくる場合、新しく銀行口座を開設するなどして避難させておいた方がいいです。
賃貸契約の豆知識
「前家賃」は入居する前に前払いする家賃です。当然、前家賃を払った月は改めて家賃を払う必要はありません。敷金・礼金両方ともなしの場合、多めに前家賃を請求される傾向がある気がします。
「敷金」は退居時に返ってくるお金です。「敷金なし」の物件もありますが、代わりに部屋のクリーニング代を請求される場合が多いです。
「礼金」は退居時に返ってこないお金です。「礼金なし」の物件でも「書類作成料」など表現を変えて請求される場合があるので、要チェックです。
仲介手数料は不動産屋に払うお金です。当然、返ってきません。
鍵交換は希望しない場合、費用がかかりませんが、防犯上よろしくないので交換した方がいいと思います。あとから交換することもできます。(管理会社に要相談)
家出の初期費用を抑えるなら
前家賃、敷金・礼金、仲介手数料どれも「家賃」に影響します。
なので、家賃が千円でも安い場所を選ぶのが絶対いいです。
あと、できるだけ「礼金なし」の物件を選んだ方がいいかな、とは思います。礼金は返ってきませんし。
(都内の話になりますけど)知人に「文京区じゃなきゃやだ」とか「駅から5分以内じゃないとやだ」とか「山手線が最寄り駅じゃないと…」とか言いやがる脳内セレブな人が結構いましたが、そういうこだわりは捨てないとそもそも一人で生きれません。
どれくらいの初期費用がかかるかは、仲介会社に聞けば物件ごとに見積もりを出してくれます。
費用に余裕がない場合は初期費用が安い物件を選ぶといいと思います。
ちなみに、僕の場合は「敷金なし・礼金なし・仲介手数料なし」の物件を選んだので、結構初期費用は安かったです。(家賃5.5万円で初期費用12~13万円程度)
家具や家電も買いそろえなければならないので、初期費用が安いにこしたことはありません。
賃貸契約は「成人」である必要がある
19歳(当時未成年)のときに賃貸契約をしようとしましたが、親に確認の連絡が行って契約できませんでした。
今考えると「馬鹿じゃねーの」ですが、当時無知だったためそんなことも知りませんでした。
現在の成人は20歳ですが、数年後「18歳から成人」になるみたいです。
「連帯保証人」は保証会社を利用できる場合もあり
賃貸契約には「連帯保証人」が必要です。
基本的に経済力がある「親」や「兄弟」に頼みますが、家出をするような人の場合家族を頼れないことも多いと思います。
物件によりますが、保証会社を利用できる場合があります。(その分、費用がかかりますが)
費用は保険会社によってかなりばらつきがあるようなので、契約する前に確認しておきましょう。
だいたい「1年ごと(もしくは2年ごとに)1万円」とか「2年ごとに家賃の50~100%」とかだったと記憶しています。
ルームシェアをする場合
ルームシェアは、「友人と同じ部屋に住む」とか「シェアハウスに部屋を借りる」とかです。
シェアハウスのことは全然分からないので割愛しますが、「友人と同じ部屋に住む」という経験はしたことがあるのでそれについて書きます。
単純に費用は半分
初期費用も、住んでからかかる費用も半分です。
仮に、2人で2Kの物件を借りるとしても、ワンルームや1Kと比べて家賃は1.3~1.5倍程度なので、2人で住んだ方が断然お得です。
また、家具や家電も折半できます。
ワンルームや1Kに2人で住むのはおすすめしません。
寝る時間など生活スタイルが少しでも合わないとお互いのストレスになります。
破たんしたときに色々ときつい
正直な話、「家族といるのがつらいから家出しよう」と考えて家を出た人が、家族以上に他人の友人や恋人と上手く生活できるか……というとまったくのNOです。
Twitterでメンヘラアカウントを見ていると、「ルームシェア宣言」からの「破たん」はもはやお約束の光景、身体を張ったギャグです。
僕自身、精神的にかなり不安定だったのもあって相手に迷惑かけまくりました。
精神的不安定になると、「仕事を辞める」とか「ルームシェアの解消」とかいう問題に発展します。
どちらの収入が減っても生活が成り立たないですし、ルームシェアを解消するとなると引っ越ししなければならなくなって無駄な費用がかかりますし、破たんしたときに色々ときついです。
もちろん上手く行く場合もありますが、それは自分とその人の相性の問題になると思います。
破たんを覚悟の上で、予防線も張っておいた方がいいと思います。
未成年と一緒に生活するのはだめ
誘拐になります。
シャレにならないので、相手が未成年でも自分が未成年でもおすすめできません。
どんな事情があろうとも映画やドラマみたいなENDはなく、犯罪者としてニュースで報道されて「ロリコン変態野郎」「性欲持て余した寂しいババア」などとして世間様に晒されるだけです。
「家出できるなら留置所でも刑務所でもいい」と前向きな考え方ができる人なら別かもしれませんけど。
住込みの仕事をする場合
僕はしたことがありませんが、知人がしているのでちょっと話を聞きました。
ちなみに彼は周りに山しかないところにいます。(真顔)
家賃がかからない
住込みの仕事は、家賃を会社が出してくれる場合がほとんどのようです。(もちろん、要確認)
会社によっては通信料(インターネットとか)や光熱費なども負担してくれるところもあるんだとか。
最低限の家具や家電を用意してくれていることも多いらしいです。
部屋と仕事を両方確保できる
部屋を借りても仕事がないと話になりません。
特に「家出」の場合、住環境が一変するので、仕事を探すのに苦労します。
住居と仕事を両方確保できるのは大きいメリットのようです。
逃げられない
良くも悪くも「住」を管理されてしまいます。
「仕事をやめたい」と思ったときは住居を失うときです。
その覚悟は必要だと思います。
やはり成人である必要がある
住込みの仕事は未成年だけでは雇用契約ができません。
成人である必要があるか、親の承諾が必要です。
中には未成年を受け入れているところもありますが……。まっとうである保証はどこにもありません。
おわりに
「社会的」に家出をしようとした場合、やはり成人である必要があるのは10代のときにもやもやした覚えがあります。
結局、大人にならないと何もできないんだな……と。
インターネットカフェを転々とするサバイバルな家出もしましたが、あまりにも先が見えず長続きしませんでした。(最終的に「保護」されましたし)
「放浪」ではなく、新しい生活を求めて逃げるのであれば、「大人」になるまで貯蓄をしながら耐えるのが最善手なのかもしれません。
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