今回は「電話のお仕事シリーズ」感動の最終回です。
別にストーリーはないので、今回の記事単品で読んでも大丈夫です。
ラブホフロントは、どんなときにホテル外へ電話をかけるの? というお仕事内容について、ざっと書いていきます。
いつまで電話の話してんだよ! とそろそろツッコミを入れられてしまいそうな予感で戦々恐々としていますが(していません)ご興味のある方は下記をどうぞ。
フロントから外線電話をかけるケース
1.お客さんに忘れ物の発見連絡
2.お客さんに説明事項の連絡
(3.業者さんへの発注業務・修理依頼など)
おおまかに書くと、上記の3点です。
これまでの記事でも触れてきた通り、私が働いていたラブホは「かかってくる電話に出る」ことがほとんどだったので、日常的に外線電話をかけまくるような機会はありませんでした。
電話をかけるのはちょっと苦手……というシャイな人に、もってこいのお仕事ですよ。これはダイレクトマーケティングです。
お客さんに忘れ物の発見連絡
・「〇〇を忘れました」とホテルにお問い合わせをくれた
・発見時に連絡していい電話番号を教えてくれた
上記の条件を満たしたお客さんにだけ「それっぽいの見つかりましたよ!」というご連絡をしていました。
ときどき、財布をまるごとお忘れになったり、身分証各種をそのまま置いていくような猛者もいらっしゃるのですが、
持ち主から問い合わせがあった訳でもないのに、個人情報に基づいて自己判断で連絡したりしてしまうと、トラブルになりかねません。
良かれと思ってご報告しても、
勝手に個人情報を調べたのか? とご不快に思われるかもしれませんし、
やはり、ラブホテルという業種柄、お客さんのご都合を伺わずに電話をかけてしまうのはやめておいた方がいいでしょう。
一般的なホテルとは違い、1つの部屋を様々な人が入れ違いに短時間利用をすることも多いため、忘れ物は毎日たくさん届きますが。
実際には上記のような事情もあり、忘れ物が山ほど保管されていても、電話報告する機会はそこまで多くない……という場合も珍しくありませんでした。
まあ、仕事が少ないに越したことはないので、万々歳でしたね。
お客さんに説明事項の連絡
私の元職場ではほとんどの場合、フロントでお客さんの個人情報を預かることはなかったので、これも「事前に何かしらのお問い合わせや、ご連絡があったお客さん」に限ります。
予約を受けていた部屋のエアコンが故障してしまった!
スタッフの手違いで、予約部屋が埋まってしまった!
その他、勘違いして断るべき頼まれごとを受けてしまった!
などなど。説明事項のあるときやお詫びをする場合は、フロントからお客さんに電話をかけることもある、という感じです。
他にも(仕事に慣れてくると滅多にありませんが)フロントが自己判断でお答えできないようなご質問を頂いたときは、責任者に確認が取れ次第、こちらから説明のお電話をかけますね。
折り返していい時間は、事前に聞いておこう
お客さんからお問い合わせを頂いた時点で、電話を折り返すのにご都合のいいお時間を聞いておくのがベストです。
これってどの業界の電話業務でも基本的なことだとは思いますが、
やっぱりお客さんからすると、ラブホテルからの電話がいつ来るのかわからないのは、結構なストレスになる場合もあるので。
基本的にお客さんは「ラブホテルとの接点を後ろめたく思っていて、周りの人に知られたくない」のです。
そういう前提で仕事をすると、変な地雷を踏まなくて済みます。
ラブホに来るようなお猿さんの世間体なんか知るかバーカ! という接客業にまったく向いていない貴方にも、ご都合のいいお時間を聞いておくといいことがあるんですよ!
お客様の指定時間が、自分のシフト時間外だった場合は、他のスタッフに電話業務を押し付けることができるかもしれません。
これが、24時間営業のラブホのいいところ。
1日を通してフロントが不在になる時間帯がないので、誰かしらがシフトを埋めています。自分の担当時間外を指定されたら、その時間を担当しているフロントにお仕事をお願いしてOKな訳です。
お客さんの都合を聞かずに、自分で全ての問い合わせ対応をするよりも、こっちの方が遥かに楽ちん。
ラブホフロントは1人体制がほとんどですが、場合によっては、シフトが違う複数のフロントスタッフ同士で、1つの仕事を脈々とこなす業務とも言えますね。
実は私個人、電話業務があまり好きじゃなかったので、こういう自分が楽するための手段にはとにかく積極的でした。
まあ「いつでも電話かけていいですよ~」と言われてしまった場合は仕方ないので、舌打ちしながらしぶしぶ自分でかけてましたが……
(忙し過ぎて手に負えないときは、次のシフトの人に任せてました)
業者さんへの発注業務・修理依頼など
これも職場によりけりだと思いますが、私の働いていたラブホでは、フロントが業者さんへの連絡を担っていました。
・日勤の場合
主にお部屋の設備(エアコン、トイレなど色々)に故障が見つかったら、各製造社のサポートセンターに連絡して、修理依頼をしていました。
ラブホテルで料金清算に使うシステムがバグったときも、同様に電話連絡していましたね。
場合によっては、ホテルのエントランスにある物(ジュースサーバーのコップやジュースの原液、炭酸ガス、コーヒーサーバーの豆、フィルターとか諸々……)の消耗品が減ってきたら、電話発注する仕事などもあります。
・夜勤の場合
真夜中なので、基本的に電話業務はありません。
ただし、部屋設備が故障してしまい、製造社に24時間対応のサポセンがある場合は、夜中でも早急に修理依頼の電話をします。料金システムのバグも同じです。
あとは、深夜0時~朝9時くらいのシフトだと、早朝にリネン屋さんへ電話して、洗濯物の大体の量を伝えたり、新しいタオルの発注をしていました。
おしまい
改めて見ると、フロントからホテル外に電話をかける機会って、かなり少ないんですよね。
電話業務が苦手な人は、予約に積極的じゃなさそうな寂れたラブホテルを狙って、求人募集しているかどうかチェックしてみてもいいと思います。
寂れたラブホテルでも、デリヘル利用のお客さん(主に高齢者)が多いと「フロントにかかってくる電話」は多いかもしれませんが、
デリヘルからの電話は、かかってきた電話を部屋に繋ぐだけの簡単業務です。
そんな訳で、個人的には、コミュニケーションに奥手な人にもおすすめしやすい電話対応。
バリバリした接客業は嫌だな~、という方、穴場です。ラブホテルのフロントをやってみてはいかがでしょうか。
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